最近の業績動向等を踏まえ、平成28年8月12日に公表した業績予想を下記のとおり修正いたします。
記
1) 特別利益(受取補償金)の計上について
取引先との契約に基づく受取補償金37百万円を計上するものです。
2) 特別損失の計上
①たな卸資産評価損の計上について
一部製品の在庫について、保守的な観点からたな卸評価損53百万円を計上するものです。
②固定資産の減損損失の計上について
当連結会計年度におきましては、前期比で大幅な営業赤字の圧縮となる見通しであり、来期以降は早期の赤字解消及び黒字化を目指し、業績の改善を計画しておりますが、保守的な観点から減損の兆候が認められるものとし、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討いたしました。その結果、平成29年6月期連結決算において、当社グループが保有する固定資産(土地、建物、生産設備など)について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失139百万円を特別損失に計上することといたしました。
なお、当該減損損失の計上により、来期以降に関しましては、固定資産の償却負担が軽減される見通しであります。
(1)平成29年6月期通期連結業績予想の修正(平成28年7月1日~平成29年6月30日)
(単位:百万円)
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する |
1株当たり | |
---|---|---|---|---|---|
前回発表予想(A) |
4,400 |
△590 |
△610 |
△620 |
△29円87銭 |
今回修正予想(B) |
3,847 |
△440 |
△428 |
△555 |
△26円50銭 |
増減額(B-A) |
△553 |
150 |
182 |
65 |
- |
増減率(%) |
△12.6% |
-% |
-% |
-% |
- |
(参考)前期実績 |
4,458 |
△737 |
△821 |
△1,582 |
△78円29銭 |
(2)連結業績予想の修正理由
当連結会計年度は、売上高3,847百万円(当初予想比12.6%減)、売上総利益1,345百万円の見通しです。OEM販売においては、平成27年9月に発売した全自動遺伝子診断装置「geneLEAD XII Plus」が順調な販売推移となり前年同期比で売上が倍増した一方、OEM先の一部において、製品出荷が休止となった影響が大きく、前年同期比で減収減益の見込みです。また、近年注力している自社販売においては、前年同期比で約1.5倍の売上拡大となるものの、OEM販売の減収を補うには至らず、売上全体では当初予想比で減収の見通しとなり、それに伴い売上総利益も減益の見通しとなりました。
また、費用面においては、研究開発費647百万円(当初予想比18.6%減)、その他費用削減にも努め、販売費及び一般管理費は、1,786百万円(当初予想比12.5%減)の見通しとなっております。これらの経費削減の結果、営業損失△440百万円(当初予想は営業損失△590百万円)となり、当初予想の赤字幅を大きく改善する見通しとなりました。
その他、助成金収入18百万円や支払利息13百万円などの計上見込みにより、経常損失△428百万円(当初予想は経常損失△610百万円)、そして上記の特別利益と特別損失の計上見込みにより、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、△555百万円(当初予想は親会社株主に帰属する当期純損失△620百万円)となる見通しです。
来期の見通し及び3ヵ年の中期事業計画に関しましては、正式には決算発表時に公表させていただきます。
当社グループでは、遺伝子診断市場のトレンドを捉え、事業フィールドを研究開発分野から臨床診断分野へ移行するともに、製品構成は装置中心から試薬・消耗品ビジネスへの事業転換を掲げております。
これを踏まえて、中期事業計画の方針として、①既存OEM取引の深耕及び新規OEM契約の獲得、②自社製品のラインアップの充実と販売強化、③試薬ビジネスをはじめとする製品コストダウンによる利益率の向上を掲げ、売上拡大と利益確保を推し進めて参ります。一方で、当社グループにとって開発活動は、バイオベンチャーとして事業を拡大していくためには必須のものであり、また今後さらに自社販売を拡大していく中では体制構築のため追加投資も要するものと考えますが、収益とのバランスを考慮していくことで、今後1~2年内の営業黒字を実現して参る所存であります。
※業績予想につきましては、発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。
以上